スタートライン~私と先生と彼~【完結】
今日は、朝からさっちゃんを迎えに行く。
さっちゃんは薄いピンクの膝丈のワンピースを着ていた。
いつも可愛いけど、こんな清楚なワンピースがすごく似合うんだ。
「さっちゃん、かわいいよ。似合ってる」
相当、緊張しているようで、顔は強張っている。
そんなに緊張するような家族じゃないんやけどな・・・。
電車に乗りながらも普段通りに話しているつもりだが、どうもさっちゃんの緊張が伝わって来て、調子が狂う。
家に着いて、俺はさっちゃんをリビングまで案内する。
「いらっしゃい」
母さん、よそ行きの声やし。
リビングには、父さんが待っていた。
あれ?涼がいない。
あいつあんなに楽しみにしてたのに。
父さんはニヤニヤしてるし。やらしいし。
「沙知さん、さっちゃんって呼んでいいかしら?」
母さん・・・初対面で俺と同じこと言ってるし。
「はい。もちろん」
でも俺的には、悪い気はしない。
「母さん、涼は?」
「涼、楽しみにしてたから、呼んでくるわ」
しばらくして涼が2階から降りてきた。
「こんにちは!」
顔を見合わせた二人は、不思議な顔をしていた。そして二人は声を揃えて同じことを口にした。