スタートライン~私と先生と彼~【完結】
「あの冷蔵庫に入っていた料理を作ってくれたのさっちゃんでしょ?」
家に帰ってから、母さんに言われた。
「そうやよ」
俺は照れ臭かったが、正直に答えた。
「よかったね。さっちゃんが付き合ってくれて」
優しく微笑む母の顔は、昔と比べたらしわが多くなったが、雰囲気は変わらない。
「ああ」
母が言う通り、さっちゃんと付き合うことができて、本当によかった。
「ところであんた、料理できるようになったらしいやん」
急な話題の転換に俺は動揺した。
「えっ?」
「さっちゃんに聞いたで!やっぱり、母さんより好きな子の方が言うことを聞くんやね!」
嫌味っぽく言う母さんは、満面の笑みで・・・この後に言われることも予想できた。
「・・・・・・」
結局、俺は次の日の食事を作らされるはめになった。