スタートライン~私と先生と彼~【完結】
食事も終わり、片付けたら帰る。
試験勉強の邪魔はしたくないからね。
「さっちゃん、じゃあ、俺帰るね」
「泊まらないの?」
そんな切なそうな表情で、ものすごく大胆なことを言わないの!
「さっちゃん、そんなかわいい事を言ったらあかんよ」
「だって・・・」
俯くさっちゃんの姿に、胸が高鳴ってくる。本当に反則。
「だって??」
先の言葉を促すように、俺は聞いた。
少し意地悪だったかな。でも、もう少し、さっちゃんからの言葉が欲しい。
「・・・一緒にいたいな」
その上目遣い・・・ものすごい破壊力なんやで?
これ俺が弱いの知ってる?
それなら、かなりの小悪魔だけど・・・そんなことできるわけないよね。
「さっちゃん・・・」
本当なら、すぐにお姫様抱っこをしてベッドに連れて行きたいけど、なんとか理性で乗り切って、抱きしめるだけにする。
「嬉しいよ。さっちゃん」
あぁ、抱きしめたら、さっちゃんの柔らかい体が欲しくなってしまう。
自然と抱きしめる腕の力が強くなる。
あぁ、ダメだ・・・このままじゃダメだ。理性が崩壊していく寸前で、ギリギリ持ちこたえ、腕の力を弱めた。
「俺さ、さっちゃんの試験勉強の邪魔をしたくないから、やっぱり帰るよ」
これだけ許して。
俺は、さっちゃんの額に触れるだけのキスをして「じゃぁね」と部屋を出た。
部屋を出ると、『よくやった』と自分で自分を褒めた。