スタートライン~私と先生と彼~【完結】
5月に入り、さっちゃんは教育実習が始まったので、毎日忙しくしていた。
今日は、たまには俺が料理を作ってあげようと思い、さっちゃんの部屋に来た。
今日は、肉じゃがとみそ汁を作る予定。
「野菜を切って、肉を炒めて、野菜を入れて・・・」
と、料理本を見ながら、独り言をぶつぶつ言いながら作っていた。
ようやく、煮込むところまでいった時に、雨が降って来たことに気付き、洗濯物を慌てて入れた。
洗濯物にはもちろん下着もある。
ピンクの下着・・・。
この下着は、見たことないな・・・・・・。
やばい・・・想像してしまったし。
見える所にあるからあかんねん。
片付けよう。
俺は、さっちゃんがやっていたように洗濯物を片付けた。
引き出しを開けるのは気が引けたので、とりあえず畳んで、その上からバスタオルを掛けておいた。
「これでよし!」
俺の理性は保たれた。
そしてもう一度、肉じゃがを煮込む。
そうこうしていたら、さっちゃんが帰ってくる時間になっていたようで、恐る恐るドアを開けるさっちゃんがいた。
その姿が可愛くて、笑いを堪えながら、「さっちゃん、おかえり〜」と台所から出迎えた。
さっちゃんは、目の前のエプロン姿の俺に驚いたようだ。
「洗濯物も入れておいたから」
手を洗いに行ったさっちゃんの後ろに立つと、悪戯心に火がつく。
俺が急に後ろに来たので、さっちゃんは、何かを感じたのか、チラチラと俺の様子を伺いながら手を洗っていた。
「あ、ありがとう」
「さっちゃんの下着を片付けていたら、興奮してきたよ〜」
手を洗っていて動けないのをいいことに、俺は後ろから抱きつき、耳元で言った。
もちろん、艶っぽく。
「ちょっと!」
耳元にかかる息がくすぐったいのか、避けるように、体をクネクネさせていた。
慌てる様子がかわいい。
あんまり虐めるのもかわいそうだから、「ははっ、冗談」と言って、さっちゃんから離れた。