スタートライン~私と先生と彼~【完結】
休日は、さっちゃんが実習に行かないから俺が安心できる日。
二人でデートをしていると、後ろから呼び止められた。
「原田せんせ〜」
さっちゃんは振り返ると驚いた顔をしていた。
「み、三島くん・・・」
完全に動揺している。
さては、こいつやな、俺からさっちゃんを奪おうとしている奴は。
「せんせ〜、こんにちは」
茶髪の軽そうなガキは、軽く挨拶をした。
俺のことは、完全に無視しているので、こっちを見ようともしない。
「こ、こんにちは」
押され気味のさっちゃんの様子を笑顔で見ている奴の余裕そうな態度が腹が立つ。
「せんせ〜の私服初めて見たよ。かわいいね〜」
隣にいる俺が彼氏だとわかっていってるのだろう。
なんて奴だ。よほど自分に自信があるのだろう。
「はい、はい。ありがとう」
軽くあしらわれても、三島という男は嬉しそうだ。
どんな神経してんだ、こいつ。
「せんせ〜、冷たいなぁ。でもそういうところも好きやで。あれ?隣にいるのは彼氏さん?」
今、すっごい簡単に『好き』って言ったよな?
俺、その言葉を言うのに3年かかったんだけど?
あぁ、わざとらしく、今気づいたみたいに俺のことを話題にするやろ。それがまた腹立つ。
「そうよ」
堂々と言ってくれたさっちゃんの隣で、少し姿勢と正してみた。