スタートライン~私と先生と彼~【完結】
いつものように授業が終わり廊下を歩いていると、何人かの女子生徒が近づいて来た。


「せんせ〜、これ、体育祭と文化祭の写真ね〜。

プレゼントしてあげる。」


丸く癖のある字で『斎藤先生』と書かれた、かわいらしいピンクの封筒を渡された。


「サンキュー」

職員室に戻り、貰った封筒に入った写真を見た。


クラス全体で撮った写真

数人で撮った写真

その中に原田と二人で撮った写真があった。


原田との写真だけではない。

他の女の子ともツーショットで撮っている写真があるのに、なぜか原田と撮った写真を堂々と見ることができなかった。


きっと、彼女と撮ったものが一番いい表情をしていたからだ・・・。


俺は、なくさいように鞄の中にしまった。

表示ランプが点滅しているケータイに気付き見てみると、受信メールが1件あった。


中学からの友達の涼太からだった。


【来週の金曜の夜あいてる?

久しぶりにみんなで飲みに行くから、カズも来ないか?】


飲み会かぁ・・・。


仕事をし始めてから、なかなか飲み会にも行けてなかったから、馬鹿話ができそうで嬉しかった。


【金曜日ならあいてる。

また詳しいこと決まったら教えて。】


じゃあ、来週の金曜日は車で来れないなぁ・・・電車か。


俺の気持ちはすでに来週の金曜日へ飛んでいた。
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