スタートライン~私と先生と彼~【完結】
やばいって・・・。
こんな時に限って車内アナウンスで、
『線路内で事故がありましたので、しばらくこのまま停車します。
ご迷惑をかけて申し訳ございません』
このままだと??
原田はバランスを崩したらしく、俺につかまってるし・・・。
こんなに密着して、俺の体が反応したらどうする・・・!
「せんせ〜、ごめんなさい。私バランス崩してしまって・・・」
あぁぁぁぁぁあ。
そんな上目使いで言うな!
「あ、あぁ、いいよ。大丈夫か??」
俺は、最後の理性を繋ぎ留めて声を掛けたが、とてもじゃないが彼女の顔を見ることは出来なかった。
「はい」
どうやら原田は隣の乗客に押されて、片足が浮いている状態らしい。
「先生、倒れそう・・・」
俺の胸に顔を埋め助けを求める原田に自分の高鳴る鼓動が聞こえていないかが心配だった。
「えっ、あぁ、俺が支えておいてあげるから」
どうやらまだ理性は残っているらしい。
俺は原田の細い身体を支えようと、背中に腕を回した。原田は俺に身を任せて、じっとしている。
細い身体なのに、なぜか柔らかい・・・。
ダメだ・・・それ以上密着していたらやばい。
締め切った空間の中で、原田のシャンプーの匂いが心地よかった。