読書少女
-痕跡を残さずに人が消えていくのは死神の仕業-
昔、聞いたことがある。
どこで聞いたのかも、なぜ聞いたのかも分からない。
分かるのはそこが倉庫だったってことだけ。
「動き出したも何も隠れてたわけじゃないんだろ…」
「いつも隠れてるようなもんだろ」
それはお前もだろ、なんて言うだけ無駄ってやつか。
顔も見せないソイツは飄々と答える。
「…被害は」
「子供3人ってとこだ」
「またか…」
今度ロリコン趣味とでも罵ってやろうか…
まぁ会えるかすら分からないような奴だけど。