レヴィオルストーリー
が、攻撃をもろに喰らったアレン自身は何ともない様子でそのまま右腕だけで剣を振った。
ギルクの右肩に赤い筋ができる。
バッと跳んでアレンから距離を取ると、ギルクは今戦っている仲間である敵を睨んだ。
「…痛みも感じねぇのかよ。あれ、折れてるぞ」
アレンの左腕はだらりと垂れて動かない。
それなのにずっと無表情で、一瞬も顔を歪めなかった。
「壊れるまで戦わせるつもりだな、あいつ。」
ギルクはビーンをちらっと見た。
アレンを倒すより、あっちを倒して術を解くほうが早そうだ。
だが、それにはアレンを抑えなくてはいけない。
「…あ~、考えるのは苦手なんだよぉ」
そう嘆くと、走ってきたアレンを先導するかのようにビーンのところまで後退する。
ビーンは術と戦いを見るのに夢中でギルクの作戦に気付いていなかった。
ギルクの行動を一番遠いところから見ていたクロムは目を細めた。
「へぇ。ただの筋肉馬鹿じゃないみたいだね。
ビーンも気付かないなんて馬鹿だな。そんな能無しはそのまま殺られちまえ。」
綺麗な優しい印象のその顔で、恐ろしい暴言を吐いたクロムはただ立って見ているだけで何もしなかった。