たゆたえども沈まず
久喜が学校に居たときのことを考えると、胸がぎゅーっとする。
そして今の状況に泣きそうにもなる。
「大きい溜息だね」
笑いを含んだ声でプリンス先輩が腕を組む。
どうやら私は大きい溜息を吐いていたらしい。
ステージ裏は埃っぽくて、時折眠っている部長がケホケホと咳をする。
「あれからクキに会った?」
単語帳から目を離して、先輩が尋ねる。
私は首を振った。
「俺が聞いた話だと遊び回ってるって」
「……そうですか」
それはいつものことだけれど、私は勝手にいじけていく。