たゆたえども沈まず

久喜が同じ学校に引っ越して来たのは、小学四年生のとき。

その時はまだ妹さんはいなくて、久喜にはお母さんがいて、もうお父さんは有名な人として知られていた。

問題児だった久喜も小学校では有名。その家族が知らないわけもなくて、私のお母さんも他のお母さんから聞いたのだと思う。

確かに、小学生男子にしては大人びていたから、クラスメートからは敬遠されるか憧れの的として見られるかのどちらか。

私は、教室で久喜との交流はなかったけれど、学習塾から帰る時に通る公園で知らない友達と遊んでいるのを何度も見た。



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