めぐりあわせ





中原さんは車で、私のマンションまで送ってくれた。




「愛花ちゃん、その彼のこといつでも相談に乗るから!」



「あ、ありがとうございます」



「ちゃんと上手くいったら教えてよ」



「はい…」



上手くなんていかないのに「はい…」って…



「振られちゃったけど、また、誘っていいかな?」



「は、はい」



「よかった!」



「じゃあ、今日はありがとうございました」



「いいえ、こちらこそ」



私は、車を降りて中原さんを見送った。



中原さんは、笑顔で手を振ってくれた。



中原さんに伝えて、スッキリすると思っていたのに…



モヤモヤが消えない…



岳のことが気になるからかな?



今日もなかなか眠れなくて、気がつけば、岳のこと考えてた。



ちさきさんと結婚するの?



赤ちゃんのためだもんね。



そんなことを繰り返しながら、いつの間にか眠っていた。






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