めぐりあわせ





「ごめん。気まずくさせちゃって」



「いいえ、勝手にこうなってるだけなので…」



「やっぱり、愛花ちゃんは可愛いね」



さらりとそんなことを言う、中原さん。



私は、真っ赤になって、顔を上げれなくなった。



「あっそうだ、どこに行くか言わなきゃね」



「…はい」



「俺の親友が今度、設計事務所を立ち上げるんだ」



「すごいですね」



「うん。それで、その事務所のお披露目会を兼ねて軽いパーティがあるんだ」



「そんなところに私が行っていいんですか?しかも、パーティって、私、そんな格好してないですし…」



「軽いパーティだから、服とかは、ドレスコードじゃないんだ。それに、俺が愛花ちゃんを誘いたかったんだ」



また、そんなことをさらりと言う。



私もまた、顔が真っ赤になり、顔が上げれなくなる。



気がつけば、私の自宅に近いところを通っていた。



そして、出発から30分ぐらいで、中原さんの親友の設計事務所に着いた。




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