殺戮都市
それでも、何とか二人に連絡を取ってくれようと、端末に向かって呼び掛ける。


だけど、その返事を待っていた俺に、木部は冷たくシッシッ!を手を振り、追い払おうとしたのだ。


待ってないで早く行けって、そういう事か。


だったら口で言えばいいのにと、少し不満を覚えながらも、仕方なく俺はこの場を後にした。


再びバベルの塔に向かって移動を始める。


真っ白な壁が目の前にあるような錯覚を覚える巨大な塔。


ここから見る分には、入り口らしきものは見えないけど……。


あるのは、ビルの三階くらいの高さにある、四角い窓のような物だけ。


いくら何でも、あんな高さまでは飛べないし、そこから入るのは現実的ではない。


どこかに、入り口はあるはずだ。


そう期待して到着したバベルの塔の足元。


そこに入り口は……ない。


「ここにもない。どうやって入れば良いんだよ!」


あまりの情報の少なさと、思い通りに運ばない事態に苛立ちを感じ始める。


いや、怒るにはまだ早い。


南軍、旧東軍、北軍とバベルの塔の周囲を見て来たけど、ナイトを殺す事を優先して旧西軍はまだ確認していないのだから。
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