殺戮都市
怪物の気配はない。


この通路がどこまで伸びているのかも分からない。


もしかすると、どこにも続いてなくてまっすぐ行くと南軍に出てしまうだけかもしれない。


そんな心配もあったけど、俺は恵梨香さんの隣に座って正面の白い壁を眺めた。


「どうだ?ナイトを殺して回っていたようだが、ソウルは集まったのか?」


「まあ、それなりには。だけど、それでもまだ届かないんですよね。日本刀をレベルMAXにするには足りなくて」


今、強化用武器を使えば、レベルMAXに近くはなるけど、どうせならMAXにしたい。


あと少しなんだよな。


「まあ、そんなに気負うな。少年は色んな経験をして強くなった。単純な強さじゃなく、内面もな。だから武器レベルがMAXじゃなくても戦って勝利して来られたんだ」


まあ、それは俺の力というよりも、武器のレアリティと狩野の力が大きいんだけど。


俺なんて流されるままに動いているだけで、それが本当に俺の意思かどうかすらも、今となっては分からない。


「買いかぶりすぎですよ。俺なんて恵梨香さんが道を示してくれなきゃ何も出来なかった。ずっと南軍にいたら、ただ何も考えずに人を殺すだけだったかもしれないんです」
< 765 / 845 >

この作品をシェア

pagetop