殺戮都市
しばらくして、俺達が入って来た窓の方から中川が現れた。


こんな巨体まで、大山田は放り投げたのか……何と言うか、化け物だな。


「いやあ、参った参った。まさか飛距離が足りないとはな。ハンマーを引っ掛けなきゃ落ちてたぜ」


ハハッと苦笑いを浮かべる中川を見て、恵梨香さんが立ち上がる。


「さあ、三人揃ったから行くぞ。この先は何があるか分からないからな、注意して先に進むぞ」


このバベルの塔に乗り込む為に、一緒に戦ってくれる仲間を探していた恵梨香さん。


俺と出会った時にはそんな仲間はおらず、葉山を誘っても断られて、仲間を見付けるのは難しいと感じていた。


なのに、今は中川がいる。


来れるかどうか分からないけど、おっさん達もいる。


そして、この塔に侵入するのを手伝ってくれる為に外で戦ってくれている人達がいる。


気付けば多くの人達に助けられて、ここまで来る事が出来たんだ。


「行きましょう。三人いればなんとかなると思います」


まだビショップとクイーンの存在が明らかになっていない。


この塔のどこかに潜んでいる可能性だってあるけれど、なんとかなると信じていた。
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