殺戮都市
階段を撫でるように、高速で接近するその物体に、俺は慌てて日本刀で受け止めた。


しかしその圧倒的な質量の差に、俺は簡単に弾き飛ばされて……気付いた時には階段から落とされていたのだ。


柱が迫る……ビショップの頭部迫る!


パカッと大口を開いて、俺を食おうとしている!


「ふ、ふざけるな!」


そう叫んでみたものの……自由に身動きが取れない空中で俺はどうすれば良い!?


日本刀を振るっても、銃弾でさえ通らなかった皮膚に傷を付ける事が出来るのか?


悩んでいる間にもビショップの口に飛び込もうとしている。


こうなったら、体内から切り刻んでやる!


そう……決意しようとした時だった。

















「棍を使いなよ」

















頭の中に聞こえたその声に、俺はすかさず棍を取り出した。


そして、強引に身体の向きを変えると、細く鋭い牙を目掛けて棍を振った。


棍が牙に直撃し、凄まじい反発力が腕を伝って来る。


だけど、これに押し負けるわけにはいかない。


耐え切れなければ……俺は飲み込まれてしまう!


その思いが、俺の腕に力を込めさせた。
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