愛情の鎖
「ち、っるせーよ」
だけど翔太は私を掴んだまま、開き直ったようにコウさんに威嚇する。
「梨央を返してもらおうか?」
「やだね、姐さんはこのまま連れて帰るんだよ」
「連れて帰っても何も良いことなんてねーぞ。…いや、違うか、お前の株と信用が一気に上がるってか?」
コウさんがバカにしたように笑う。
「そんなちっぽけな信頼のためにごくろうさん」そうバカにした途端、翔太の顔色が鋭く光る。
「どけよ」
「梨央をこっちに渡したらな」
「面倒くさい野郎だな」
「それはこっちの台詞だろ」
二人とも威嚇したまま一歩も引こうとはしない。
さらに睨みは強くなり、そんな二人のやり取りを見いることしかできない私は翔太の手を思いっきり振り離す。
「お願い!離してよ!」
「いやだ」
だけどびくともしない。
翔太はそのまま私を羽交い締めにすると、私を力強く固定した。