神聖魔法団【下】
「瑠雲がそう決めたなら俺は何も言わない。
黎奈に会ったら、そのこと話してやれ。
喜ぶぞ」
「あぁ!」
涯の言葉に元気良く返事をした。
瑠雲は変わろうとしている。
他の奴も確実に内面的にも身体的にも変わった。
俺もその1人だ。
こうやって俺たちが1年前揃ってなかったら今の俺はどうなっていたのか想像がつかない。
もしこの学園に入学してなかったら?
もしここの生徒会長をやっていなかったら?
もし、魔法使いの孫じゃなかったら?
いくつもの偶然が重なって今の俺たちがいる。
端から見たら可哀相な人かもしれない。
でも、俺はそうは思わない。
コイツらに会えて良かった。
そう思ってる。