神聖魔法団【下】
[くくっ
その顔なかなか面白い。
そうだ、許しを乞うてみろ
そうしたら命だけは助けてやる]
膝の力が抜けてしまって立てないが腕だけは動かせる。
黎兎の前まで来た黎奈。
相変わらず目からは生気を感じられない。
「れな・・・!!」
[ほれ、許しを乞うてみろ
見せてくれ。人間の憐れな姿を]
「お前に許しを乞うぐらいなら黎奈に殺された方がマシだ」
「黎兎!!」
母さんが俺を呼ぶ。
何も言わず「大丈夫だから」の意味を込めて微笑んだ。
[そうか。
そんなに死にたいのか。だったらお望みどおりにしてやるよ。
ゼオラ]
黎奈がゆっくりと剣を構える。
この近さなら確実に心臓を刺されるだろう。
だが不思議と怖くはなかった。
姿は別人だけど、やっぱり黎奈だから。