ジグソーパズル
な、なんだろう??


っていうか、手首を離してほしい!!


亜蓮は無意識にか、私の手首を握る手にどんどん力が入っていく。


しばらくは我慢したが、さすがに痛くなって恐る恐る亜蓮に言った。


「亜蓮??手首…痛い」


そんな私の言葉に、亜蓮はハッとしたように顔を上げて私の手首を離した。


よっぽど力を入れていたらしく、私の手首には痛々しくあとがついていた。


亜蓮は悲しそうな顔をして、今度は優しく私の手首に触れて言った。


「ごめん…」


そ、そんなしょげなくても。


私はヘラッと笑って言った。


「たいしたことないって~!」


そんな私の笑顔を見て、亜蓮はうなだれた。
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