虹色コンチェルト
「それで、専攻は決められそうなのか?」
「…まだ、分かんない…でも、きっと大丈夫だって、思うの……」
直ぐ上から、
クスッと笑う声が聞こえて、
見上げる。
そこには、
錬次の安心したような顔があった。
「なんだ。思ったより前向きだな」
「うん。もう少しで、掴めそうだから…。あの…、心配してくれて、ありがとう」
「いいって。それより早く着替えて下りて来いよ?自分で起きたからって、時間ギリギリなのには変わりないんだからな」
未だベッドの上で座っている音羽は、
部屋から出て行く錬次の背中に
「はぁい」と小さく返事をした。
(結局今日も、お世話やいてもらっちゃった)
駄目だな。
と心中で自分に叱咤しながら、
のろのろとベッドから抜け出した。