愛させろよ。
俺よりほんの少し低い位置にある頭が、歩くたびに小さく上下に動いた。

背中では、長い髪がさらさらと揺れていた。

もう何も考えられない。


先輩が急に立ち止まった。

危うくぶつかるところだった。

先輩はゆっくり振り向いた。

「ここ、部室だから」

そこは音楽室の向かいの部屋だった。

いろんな物が雑然と置いてある、せまい場所だった。
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