髪から始まる恋模様【SS集】
「…どうして?って思った。
カリンさんの髪をカットするのは
俺だって約束してくれたのに
何で他の人に触れさせてるの?
何で2号店なの?って
嫉妬で狂いそうにもなったけど
俺の気持ち知ってるカズシ店長から
『副店長になれば
もしもの時2号店への応援に行けるし
本店との兼務や異動も可能になる。』
って言って貰えて再び頑張ったよ。
カリンさんのカットがしたくて
カリンさんに会いたくて、触れたくて。
…おかげで、今年副店長になれた。」
そう言ってタイチ君は
私の体をそっと離すと
「…アキオから
カリンさんは今フリーだって聞いてたし
副店長がお客さんを好きになるなんて
公私混同もいいとこだけど
言わなきゃ後悔するから言いたい。
俺はカリンさんが好きだ。
付き合いたい…彼女になって欲しい。
でも、カリンさんは俺の事…嫌い?
年下の美容師が彼氏では嫌?」
勿体無いくらい真っ直ぐ過ぎる
彼からの告白に頬が紅くなる。
でも…。
私の中にあの時の光景と
置きざりにされたあの想いが
再びよみがえってきた。