年下オトコたちの誘惑【完】
「はぁ…。じゃぁ、どの仕事が一番簡単?わたし接客やったことないから、とりあえず一番簡単のにしてくれる?」

これなら、全員ってこともないでしょ。……て、思ってたんだけど。

「俺んとこだ」
「違うよー‼︎ボクのとこでしょ⁉︎」
「俺」
「ボクのところに決まってるやろ」

えぇっ…。ウソでしょ…。全部簡単なことなんかない‼︎

そりゃ、それぞれみんな仕事が慣れてるから、簡単と思うだけであって、シロウトのわたしにしたら、どれも難しいはずなんだから‼︎

「もう、分かったわよ。アンタらに聞いた、わたしがバカだったわ」

これなら仕事内容を聞いてみたほうが、早い‼︎うん、そうしよう。

「碧都は、なにやってるの?」
「ん?俺は、主に鉄板」
「鉄板?焼きそばとか、たこ焼きとか?」
「あぁ」

たこ焼きとか、ちょっと憧れるんだよねぇ。クルクルうまくできたら、楽しいだろうなぁ。

「じゃぁ、次。眞一郎は?」
「ボクはねぇ、店内にも座るスペースがあるでしょ?だから、テーブルに運んだりするの‼︎」
「大変そう…」
「そんなことないよ‼︎すっごく楽しいよ‼︎お胸の大きなお姉さん、たくさん来るし〜‼︎」

って、それって楽しいの眞一郎だけでしょうが‼︎

わたしがそんな人たちに囲まれても、全然嬉しくないし、楽しくもないわよ。
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