極上な恋のその先を。
『な、渚さんっ!!? 百合さんは?百合さんどこ?』
『ちょ、ちょっと落ち着いて。とりあえずこっち』
グイグイとその腕を引いて、待合室を抜けて玄関ロビーへ向かう。
『それで、あの……。今どんな状況なんですか?』
『診察受けてるよ。もうすぐ終わると思うけど』
そう言うと、真山くんはソワソワと診察室の方へ視線を移した。
ハニーブラウンの髪が、走ってきたせいでクシャクシャになってる。
鞄もなにも持たずに、この人は会社を飛び出してきたんだろうか。
ちょうどその時、百合が診察を終えて待合室に戻ってきた。
『あ、百合……』
声をかけようとしたところで、一瞬のうちに真山くんが目の前を走りだした。
『百合さんッ!!!』
真山くんの姿を見た百合は、驚いたようにその瞳を見開いて、それから……。
『何しに来たのよ』
『百合さん、俺……』
『アンタには関係ないんだから、帰って』
『……』
そのままツカツカとヒールを鳴らしてあたしの目の前まで来ると、そのまま手首を掴まれた。