【完】甘い香りに誘われて 3 極道若頭×やんちゃな姐さん
八重さんはにこにこしながら聞いていてその後で、
遠山さんは、藤堂の弟にあたる組の人だと教えてくれた。
遠山さんは、関東での抗争を調べるうちに愁斗さんの後ろ盾という事を聞きつけた。
けれど植木さんと同じように有り得ないと思ったそうだ。
愁斗さんじゃなければ誰だ。
極道の仁義に反する輩はどいつだ。
極道の歴史である近藤組をそんな輩で傷つけられることが耐えがたかったようで、植木さんが下手に動けない状況を察して遠山さんが自分の仕事だと大阪まで出かけてきたと教えてくれた。
「それやのに、植木が姐さんまで連れて来てはるって聞いてたまげとったわ。」
クスクスと八重さんは笑ったあとで
「他の組のもんが近藤の恥を消そうとしてくれはってんのやな。」
小さく呟くとそっと瞼を閉じていた。
「近藤組と愁斗さんという方が立派だからですよ。みんなが信じてるんですね。」
「ほんまに有難いことや。」
「それに近藤組は恥なんて何もないです。宮田さんは極道ではないからです。極道なんて名乗れる人じゃないです。」
「そやけど、親子の盃交した近藤の子や。」
「そんな子でも見捨てないで受け入れた近藤組に極道であるなら絶対にしてはいけない事です。それが仁義じゃないんですか。」
「子の責任は親がとらんといかんね。極道とは何かを最後に教えてやらなあかんな。」