【完】甘い香りに誘われて 3 極道若頭×やんちゃな姐さん
「結衣」
私の耳に大好きなバリトンが聞こえて来た。
「隼だ。」
「あはは、姐さん会いたくて空耳やわ。」
「結衣どこだ。」
やっぱり聞こえてくるのは隼のバリトン。
「隼が来た。」
「え?」
「結衣って呼んでる。」
私が立ちあがると
八重さんの表情も変わり
「脩一が動いとるかもしれへんね。」
「えぇ、間違いなく。」
「脩一が動かせるやつらはわかっとるから他のもんには手出すな言うてある。」
私は八重さんの言葉に頷いた。
「若は腕がたつよって脩一にのったもんぐらいお茶の子さいさいやな。そやけど、脩一はチャカもっとるかもしれん。」
「隼を傷つけさせない。」
グッと拳を握り締めると
「藤堂の若の血を流させてたまりますかいな。」
八重さんは宮田さんを親子の盃を交した子だと仰った。
それでも近藤の子だと…。
「近藤組に恩義は感じてます。でも宮田さんは許せない。近藤組の家族の方を傷つけるかもしれません。この罰は私がうけます。」