【完】甘い香りに誘われて 3 極道若頭×やんちゃな姐さん
「姐さん、すぐ行くよって先に和室で待っとってな。」
「そうや、若に会えたんやから仲良う話しとって。」
奥野さんも私の傍へくるといつもの植木さんみたいに頭をポンポンと叩いて
「よう気張りやした。もう何も心配いらんよってお茶飲んで待っとってな。」
優しい笑顔で八重さん達と姿を消した。
「若、お怪我…するわけないな。姐さんの気迫に圧されて手を離してしもうたわ。させてやらなあかんって。ほんますんません。」
愁斗さんは隼に深く頭を下げた。
「結衣を止めることは誰も出来ないから手を妬くんです。」
隼は何とも表現し難い顔で私を見た。
その顔に言葉を掛ける事も出来ずにいると
「ほら、結衣行くぞ。」
隼の優しいバリトンが響いた。
そして私と目があうとそっと抱きしめてくれた。
「結衣…無茶するなよ。怖かったろ。」
「うん。でも…隼が怪我する方が怖い。」
「言うこときかないやつはしめるからな。」
その怖い言葉は何だかとてつもなく安心させてくれた。
隼が無事ならしめられるぐらい何でもないと早まった考えを起こしたぐらい嬉しかった。