【完】甘い香りに誘われて 3 極道若頭×やんちゃな姐さん



「ちょ…ちょっとそれダメ。ずるい。」


「いいや、ダメだ。」


「わかってるのよ。今回みたいに上手くいく事は稀だって。だから、もう私が出ていかなくてもいいように極道を制して。」


「あぁ。」


「何も、むやみやたらに出ていくわけじゃないからね?おとなしく暮らしてる方がずっと多いんだからね?」


必死に抗議をすると隼も


「あぁそうだな。」と頷いてくれた。


「三種の神器に七夕女房の扇子まで預かってるのよ。私だって考えて行動するのよ。」


隼は七夕女房の話しを知らないようだったので教えてあげた。




清水は三保の松原に天女の羽衣の話しがあり、興味を持った私に祖母がいろいろな伝説を話してくれた。


その中に七夕女房の話しがあり、途中までは同じだけれど狩人の夫が天女を追って天まで行く。


けれど天女のお父さんは認めてくれなくて無理難題を出した。


その時に天女がこの扇子をふれば大丈夫と狩人に扇子を手渡し、その難題を易々と解決することが出来た。


それなのに、いけないと言われた事も欲に負けて男は死んでしまったという話しだ。


この扇子もきっと同じ。いろいろな力をくれるけど欲に負けたら滅ぼす。戒めの為の扇子なんだと思うと隼に伝えた。




「あぁ無闇にふらないと思ったから託してくれたんだろうな。」


藤堂は由香里さんが天女だと思う。


私は由香里さんの為に動く羽衣


私を大切にしてくださる由香里さんを守るためにも


しっかりと羽衣の役割を全うしたいと思う。




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