【完】甘い香りに誘われて 3 極道若頭×やんちゃな姐さん
「ちっさい思いました?」
私が笑うと
「え?」と吹き出して
「組でいつもやるんです。私がちっさい思いました?って聞くとみんなが思ってません思ってませんって。これ仲良くなるおまじないなんです。」
「あはは。」
「いきますよ。ちっさい思いました?」
「思っとらん思っとらんとですよ。」
「それは良かった。あはははは。」
「あ…藤堂結衣と申します。お名前伺ってもよろしいですか?」
「川崎 晋と言います。」
「川崎さんですね。」
「川崎ゆうてください。」
「いえ、目上の方ですから川崎さんでお願いします。」
「いいえ、姐さんなんやから川崎ゆうてください。」
「ちっさいから勘弁しておくんなせぇ…。ウフフフ。」
あはははは
「これ、小百合さんのグラスなんです。後でちゃんとお返ししますのでお部屋までお借りします。」
「へい。転ばないようにお気をつけて。」
「ちょ…それ失礼だから。あははは。」
こんなに優しい人が多いのに、卑怯な人が組の中にいるなんて事があるんだろうか。
もし、本当にいるとしたら余計に許せない。
私は小百合さんのグラスを持つと和室に戻った。