死ぬまで君を愛させて






今日はもう眠ろうかと、新吹さんに抱き上げられ寝室へ連れていかれる。




重いと自分でもわかっているのでおろしてほしいが、毎度のこと断られるのであきらめた。






時計の針は深夜一時をまわっている。





ダブルサイズのベットに二人で入り、枕元の小さな電気だけが二人の顔を照らす。







「ごめん、俺は君を監禁しているのに俺自身は仕事のためとはいえ自由に外を出歩いて…本当は君と24時間ずっと隣にいたいのに……そんなことただの言い訳だね、ごめん…」





寂しい顔で見つめられた。


なんでもすぐにあやまる彼の癖はいまだに治らない。






「いいですよ、仕事だから仕方ないです。本当は僕だってあなたを監禁してしまいたいけれど、新吹さんが僕を監禁したのなら僕はここであなたの帰りを待っていますから…」





微笑んで見せると、手を繋がれた。


新吹さんも優しい笑みを浮かべる。




僕は新吹さんの笑う顔が好きだ。


安心する、僕の前でしか見せてくれないこの顔に喜びがこみ上げてくる。







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