死ぬまで君を愛させて
ようやっとまともに息が吸えるようになると、新吹さんの口元は赤く染まっていた。
それは僕も同じことだろうけど、僕は迷わず新吹さんの口元の赤い血を舐めとる。
そして今度は反対に…
「美里…愛しているよ、ずっと一緒にいてくれ…俺は君がいないと何もできないゴミだから」
「僕だって新吹さんがいなければ生きる価値のないクズですよ。あなたが僕の生きる意味で、あなたが僕の死ぬ意味だから」
そうやってお互いの気持ちを確かめる。
消して変わることのないものだけど、そうやって確かめることが僕たちの日常であり、息をすることよりも大切なことだ。