シンデレラを捕まえて
「な、んで……」
なんで、ここにいるの。
呆然とする。こんな形で会うことは想定していなかった。
「やっと、会えた」
比呂はぎこちなく笑って、私に近づいてきた。
少し、いやだいぶ痩せた。頬はすっかりこけていたし、腕も細くなった。
いつも抜群のバランスでセットされていた髪が適当に流されていた。
「元気そうだな」
比呂はふっと笑って、私の目の前に立つ。思わず後ずさりしてしまった私の手首をぎゅっと掴む。込められた力は強かった。
「い……、痛いよ、比呂」
「じゃあ、逃げ出したそうな顔すんなよ」
比呂はそう言って、私の手を掴んだまま歩き出した。力任せに引かれ、足が縺れる。
「ちょ、ちょっと待ってよ、比呂。私、仕事があるの。戻らないといけないの。また夕方に」
「今までずっと俺の事避けてた奴の言うことなんか信じられねえよ。仕事なんか、早退ってことにすりゃいいだろ」
「そんな……」
比呂は、私の言うことには全く耳を貸してくれない。私の歩くペースも無視してどんどん歩いていく。
どうしよう……。
引きずられながら必死に思考を巡らせる。バッグの中に沈んでいるはずの携帯を取り出したいけれど、その余裕は、なかった。
なんで、ここにいるの。
呆然とする。こんな形で会うことは想定していなかった。
「やっと、会えた」
比呂はぎこちなく笑って、私に近づいてきた。
少し、いやだいぶ痩せた。頬はすっかりこけていたし、腕も細くなった。
いつも抜群のバランスでセットされていた髪が適当に流されていた。
「元気そうだな」
比呂はふっと笑って、私の目の前に立つ。思わず後ずさりしてしまった私の手首をぎゅっと掴む。込められた力は強かった。
「い……、痛いよ、比呂」
「じゃあ、逃げ出したそうな顔すんなよ」
比呂はそう言って、私の手を掴んだまま歩き出した。力任せに引かれ、足が縺れる。
「ちょ、ちょっと待ってよ、比呂。私、仕事があるの。戻らないといけないの。また夕方に」
「今までずっと俺の事避けてた奴の言うことなんか信じられねえよ。仕事なんか、早退ってことにすりゃいいだろ」
「そんな……」
比呂は、私の言うことには全く耳を貸してくれない。私の歩くペースも無視してどんどん歩いていく。
どうしよう……。
引きずられながら必死に思考を巡らせる。バッグの中に沈んでいるはずの携帯を取り出したいけれど、その余裕は、なかった。