MOONLIGHT
着替えを用意して、将の車で青山さんの家へ向かう。
高速を使えば、大体50分もかからない。
今日は、別行動でホテルに預けられるのではなく、弁慶の荷物も持って一緒の外出なので、弁慶は私の膝の上でご機嫌だ。
明日のスーツなど着替えを持ったが、今はどうせ青山さんの家に行くだけなので、ジーンズにハイネックのセーターにダッフルコート、ブーツというお洒落よりも防寒対策に心がけた。
将も同じような格好だが、何故か垢ぬけていて格好がいい。
やはり、あれか。
私の場合は防寒に囚われていて、将の場合は防寒半分お洒落半分だからだろうか。
いや、人に見られる商売だ、いつも気は抜いていないにちがいない。
シケモク吸って喜んでいる私とは大違いだ。
はあ、なんか落ち込む。
「ん?どうした?何か急に元気が無くなったな?」
本当に最近、将は私の心を読んで困る。
「何で、わかるかな…。」
「そりゃあ…クサいけど…スゲー好きだからに決まってるだろ?」
改めてそんなこと言われるとは…。
って、あれ?
「あれ?何か急に今ので、元気出た。」
思わず、口にしてしまった。
ら。
「ぶっ。」
将が吹き出した。
「何で、笑うの?」
「いや、レイがスゲー可愛いから。それに、俺も今ので元気が出た。」
何だよ、それ。
照れくさくなって弁慶の頭に顔を埋めた。
弁慶は嬉しそうに咽を鳴らす。
照れくさいけど。
将と弁慶と私――
温かくて
凄く幸せだ。
「おーい、レイ。俺の話はスルー?」
クスクス笑いながら将が私の髪を触る。
絶対に私が照れているのがわかってやっているな。
もう。
何か、本当に・・・・。
幸せすぎる――