MOONLIGHT
「レイッ!来てくれたんだ!」
本番1時間前に夕真さんに連れられて、将の楽屋に顔を出した。
水沢の事務所の社長から釘をさされてるから、あんまり来たくなかったんだけど。
そんなこと夕真さんに言えないし。
ジャージを着て化粧だけ済ませた将が、私の所へ飛んできた。
将の腕の中で見上げると、物凄く機嫌のいい顔。
皆の前でこんなことをされるのは恥ずかしいが、だけど私が顔をだしたことでこんなに喜んでくれるなんて凄く嬉しい。
自然と私も口角が上がる。
「ふふっ。レイちゃんのそんな顔レアだねー。いいなー、将君たちラブラブだよねー。」
夕真さんがからかうように言った。
だけど、1人だけ冗談とはとれない人がいて。
「ゆまっ!?俺たちだって、ラブラブだよっ!?」
何故か必死な、青山さん。
いや、とても仲が良くてラブラブだと思うんですが。
「えー、来年で結婚10年だしー。この間はきくやのこと見そこなって離婚と思ったしー。」
え?離婚!?
「ゆまっ!だからそれは俺が悪かったって。城田さんだって、許してくれたし…。」
ええっ!?もしかしてその原因って、私なの?
私が驚いて2人の会話を聞いて固まっていたら。
「あー、レイ。ユマとキクのクレイジーな会話は気にしないで。いつものことよ。あれで仲いいのよ。いわゆるレクリエーションね?…それより、将、レイどう?素敵でしょう?」
べべが将にウインクをする。
将は、私をまじまじと見つめて、うん、ほれなおしたと、デレッとした顔をした。
夕真さんと青山さんは何故かまだいい合いをしている。
そこへ、水沢リカが登場した。
事務所の社長を伴って。
社長が私をにらむ。