MOONLIGHT



「先生の手伝いをできるだけでも凄く嬉しいんです!だけど、先生はわかりやすくいつも熱心に教えてくれて…医師としても、素晴らしい先生なんです。失礼なこと言わないでください!!」


湯浅君もそんな風に思ってくれていたんだ…。


「そうです!!それに、先生は瀬野さんを利用なんてしていません!!瀬野さんの方が先生を大好きなんです!普通にしていますけど、瀬野さんの事を考えて、先生は精一杯協力していると思います!そんなでたらめ言われて、すっごく不愉快です!!」


もう、泣きそうだ。

私、やっぱり鎌倉学院大学に勤めてよかった。

皆……。


社長は、私の経歴をきいたせいか、驚きを隠せないようだった。

だけど、うちのチームは厳しくて。


「「「「ちゃんと、謝ってください!」」」」


スゲー、こえー、という場違いな声。

芝崎…空気読めよ。

そう思って芝崎を見ると。


スゲー、こえー……お前の方が、100倍は恐ろしい形相だろ。

芝崎、何ものだよ…。


社長は、私をチラリと見ると。


「まあ、T大卒業とはしらなかったもんで…失礼した。」


嫌々頭を下げた。


だけど、怒りがおさまらない私。

一言言わないと気が済まない。


「そんな、謝罪、いりませんからっ。別に、事実じゃないことを言われたって、私をわかってくれる人がわかってくれたならいいんです。だけど、この子たちの事をバカにするなんて許せません!!彼らは志もたかく、絶対に素晴らしい医者になります!!なにも知らないのに、勝手なことを言わないでください!!私の大切な、教え子です!!」


言いだしたら、止まらなかった。

こんなにいい子達、そうそういない。


言いきると、私の荒い息遣いだけで、シンとしていた。


「え?何で黙り込むの?」


私が皆の言葉を聞いたまま黙り込んだ。



「先生…俺たちの事で怒ってたんですか…。」



伴君が、泣きそうな顔になった。

あれ、他の3人もおんなじような顔してる。

何で?




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