MOONLIGHT
こんなはずじゃ、なかったのに。
連れてこられた、ここは…『TOP OF YOKOSUKA』
目の前には、正座をさせられている、戸田…。
そして、電話でどなっている、浜田。
「おいっ、青山っ、お前ん所のバカ息子つれてこいっ!!夕真さんに惚れてるっていうのは、別に人に迷惑かけなきゃいいんだよ、だけどな?・・・・あ?・・・・そうだっ・・・・瀬野の坊主もつれてこいよっ!?撮影中でもなんでもかまわねーよっ!!でなきゃ、お前ら全員この店出入り禁止だぞ!!いいか!?麻実だってぜってー、ぶちぎれてるぞ!!」
ああー、もう。
面倒くさい。
せっかく冷凍状態にしようと思ってたのに。
てゆうか、麻実って、誰?
もう、新しい登場人物はいらないし。
いいかげん、本当に面倒になって、私は立ちあがった。
「城田先生。ここにいてください。」
浜田が私を、ギロリと見た。
そうだった、この人、猫足の隙のない男だった。
だけど。
「いえ。私、2週間ぶりの休みなんです。ずっと夜勤でしたし。だから…「あー、今日は営業ねぇし・・・そのソファーに横になって頂いてかまわないんで。あ、ビール飲みますよね?」
一応、敬語だけど、随分くだけだ言葉遣いだ。
というより、丁寧な言葉だけれど、有無を言わせない迫力がある。
私は諦めて、ビールを頼んだ。
「2つ、ですか?」
笑いながら、きいてくる。
「いえ、瓶でいいです。営業中じゃないし。コップと、瓶ビール2本で。適当に飲みますから。あ、あと戸田さんにはミネラルウオーターを多めに持ってきてもらえますか?心筋梗塞をやっているんですから、水分をとらないとダメなんです。」
そう言うと、浜田はけらけら笑って、戸田さんに、お前は水だ!とケリを入れていた。