MOONLIGHT



いつものように、私を貪る様に抱いて。


蕩けそうな顔で、私のオデコにキスを落とす、瀬野将。



「…レイさ。そろそろ、俺の呼び方、変えない?」


私の汗ばんだ体を抱き寄せ、甘いハスキーボイスで囁く。

もう、そんなことしたら、体がゾクゾクして、また欲しくなるし。


「え、何で?」

「だって、レイも瀬野になるんだぞ?それに、名前全部呼ばれるのって、こういう状況では、嬉しくない。」


ああ、成る程。

だけど、そういう話は普通に話せよ。

何で、耳元で、耳を甘がみしながらいうかな?

そんなことしたら。


「…あっ。」


我慢できなくて、瀬野将の下半身に手を這わせる。


と。


途端に勃ち上がった。


そして、私はニヤリと嗤うと、素早く体を起こして跨がり、一気に腰を落とした。


つまり、おかわり。


下にいる瀬野将が、悩ましい声をあげた。


美しい顔が、苦しげに歪んで私を見詰める。



「将。」


そう呼ぶと、私の中の彼が、ビクンと反応した。

それに私も反応してたまらなくなり、腰を動かすスピードが、増した。


「レ、レイッ。こういう時に、言うかっ?」


ふ、余裕のない顔。

可愛い。


「だって、ベッドの中で、瀬野将じゃなくて、将って呼ばれたいんじゃないの?」


上からそう言うと。

将の目が光った。

その瞬間。


グルン、と視界が反転した。

と、思ったら。

上から見下ろす、将。


え。


しかも、不敵な笑み。



「よし。じゃあ、沢山、俺の名前を呼んで貰おうかな?」



そう言うと、私の弱い場所を重点的に攻撃し出した。


お陰様で―――



息も絶え絶えで『将』を連発し、私はすっかり『瀬野将』呼びから、『将』呼びに違和感なく、移行できた。




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