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「このまま着て行かれますか?」

「あ、いいんですか?じゃあ、そうしてもらってもいい?」

「では、こちらのお洋服をお包みしますね」

また、勝手に話を進めてる。

店員さんが洋服のタグを切ろうとしたから、私も急いで口をはさんだ。

「でも私、お金足りるか見てなくてっ」

「いいよ、買ってあげるから」

「ええっ!」

店員さんは和馬の言葉を聞くと、ためらいなくタグを切ってレジに行ってしまった。

「そんな、買ってもらうなんて悪いよ」

「今日はね、特別。初めてのデートだから」

そう言われてみたら、初めてのデートだってことに気が付いた。

いつもお迎えに来てもらって一緒に歩いたりはしてたけど。

また、頬が赤くなるのを感じた。

「ハルのそんな顔を見られるだけで、僕は十分だよ」
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