ページをめくって
電車を降りて、駅から歩いているうちにやっぱり不安になってきて、繋いだ手をギュッと握ってみた。

「大丈夫だよ」

私の不安を理解した和馬は、そう言ってギュッと握り返してくれた。

「ホントに殴られたりしないかな。……どうしよう」

「本当に大丈夫だから。心配しないで」

和馬はにっこり笑った。

先週もこんな感じだった。

あの時は恋人じゃなくて、恋人っていう設定だったけど。

こうやって手を繋いで歩いてくれて、私はとても安心した。

でも同時に、繋いだ手の感触を知ってしまって私は怖かった。

すぐに離さなきゃいけない手なのに、包まれてるみたいな感触を離したくなくて。

でも、今は違う。

きっとずっと手を繋いでいてくれるんだよね?

安心していいんだよね?

信じていいんだよね?
< 294 / 522 >

この作品をシェア

pagetop