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アパートが見えてきて、私は深呼吸した。

久しぶりに感じる、鉄の階段を登る音。

家の扉の前に立ったら、先週とまったく同じように私は不安になって、和馬を見上げた。

「大丈夫だよ。行こう」

「……うん」

鍵を開けて扉を開けると煙草の匂いがした。

煙草の匂いの強さに、今日は間違いなく浩介がいると直感した。
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