ウェディングドレスと6月の雨
「ひとつは暖を取るように、ひとつは飲んで中から温まって」
「ありがとうございます」
穂積さんが缶を開けると車内に香ばしいコーヒーの香りが広がった。私もコーンスープの缶を開けようとして……開かない。こういう缶は開けにくいのが多い。パチン、パチンと悪戦苦闘していると、目の前に差し出されたのは穂積さんの手。
「ほら、貸して」
「はい」
穂積さんは軽々とプルトップを引いて缶の口を開けた。
「ありがとうございます」
「いや」
開いた缶の口からは僅かに湯気が上がる。そっと口付けてそっと飲む。口の中に甘い香りと熱が広がってほっこりした。
「美味しい……」
「結構美味いよな、それ」
「穂積さんって、こういうの飲むんですか?」
「ああ。たまに無性に飲みたくなる。可笑しいか?」
「いえ。コーヒーのイメージしかなくて。なんか嬉しいです、そういうの」
「コーンスープが、か?」
「はい。皆が知らない穂積さんの横顔を知れたようで嬉しいから」
穂積さんはクスクス笑いながらコーヒーを飲む。
「笑わないでください」
「子どもみたいで可愛いから」
「もう、馬鹿にしてます?」
「いや。そんなこと言ったら……これから沢山のことをお互いに知っていくんだろ?」
「ありがとうございます」
穂積さんが缶を開けると車内に香ばしいコーヒーの香りが広がった。私もコーンスープの缶を開けようとして……開かない。こういう缶は開けにくいのが多い。パチン、パチンと悪戦苦闘していると、目の前に差し出されたのは穂積さんの手。
「ほら、貸して」
「はい」
穂積さんは軽々とプルトップを引いて缶の口を開けた。
「ありがとうございます」
「いや」
開いた缶の口からは僅かに湯気が上がる。そっと口付けてそっと飲む。口の中に甘い香りと熱が広がってほっこりした。
「美味しい……」
「結構美味いよな、それ」
「穂積さんって、こういうの飲むんですか?」
「ああ。たまに無性に飲みたくなる。可笑しいか?」
「いえ。コーヒーのイメージしかなくて。なんか嬉しいです、そういうの」
「コーンスープが、か?」
「はい。皆が知らない穂積さんの横顔を知れたようで嬉しいから」
穂積さんはクスクス笑いながらコーヒーを飲む。
「笑わないでください」
「子どもみたいで可愛いから」
「もう、馬鹿にしてます?」
「いや。そんなこと言ったら……これから沢山のことをお互いに知っていくんだろ?」