ガラスの靴じゃないけれど


私の身長は157センチ。体重は......ご想像にお任せしますが......。

とにかく、決して小さくはない私の身体を軽々と抱き上げる彼はとても頼りがいがあった。

でも、ここでふと、ある疑問が頭に浮かぶ。

「あの!どこに行くんですか?」

「俺の家」

「え?」

「別に色気のないオマエを襲ったりしないから安心しろ」

これでも今日は、スラリとした足長美人というテーマを掲げて、黒のスキニーパンツをチョイスしてオシャレしてきたのに......。

色気がないと言われた私は、ガクリとうなだれた。

お姫様抱っこをしてくれている彼から漂ってくるのは、甘いベリー系の香り。

きっと、さっきまで舐めていた棒付きキャンディーの香りに違いない。

この香りはストロベリー?それともラズベリー?

背が高くて肩幅も広い彼と、甘いベリー系の香りのミスマッチさが可笑しくて、可愛らしい。

でも大人の男の人を可愛いと思うなんて、失礼だったかしら?

< 18 / 260 >

この作品をシェア

pagetop