泣き虫王子と哀願少女


「どうしてニャン太は、私のこと助けてくれたのかな。私はてっきりニャン太から嫌われてると思ってたのに」

「ばっか。嫌いなヤツだったら、いくらニャン太でも助けるわけねーっつーの」

「え?」

「ニャン太がお前のこと好きだからに決まってんだろーが」

「ニャン太が……私のことを……?」



今までの様子を見る限りでは、あまりそんなふうには見えなかったのだが……。



「じゃ、じゃあ、頭撫でても大丈夫かな」

「ああ。ほら」



そう言って、潤君がニャン太の頭から手をどけて私に触るよう促した。


この前は私が弱り切ってたから、ニャン太も気を遣って撫でさせてくれたけど、今日も本当に大丈夫かな。


半信半疑で恐る恐る手を出してみる。



「あっ、今日は『シャーッ』ってされないからいけるかも」



ドキドキしながら触れようとしたその瞬間



プイッ



ものの見事にニャン太にそっぽを向かれてしまった。

< 261 / 326 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop