アキと私〜茜色の約束〜

おじさんから電話なんて初めてのことだ。
何かあった時の為に連絡先を交換しておいたんだけど…

まさか、アキに何か…?

すぐに通話ボタンを押すと、私の言葉を待たずしておじさんの慌てた声が聞こえた。


〈茜ちゃん⁉︎〉

「おじさん、どうしたんですか?」

〈実は、さっき明希の容態が急変してっ〉

「え⁉︎アキが⁉︎」


咄嗟に秋人に目をやる。

私の異変に気付いたのか、何事かと心配そうな眼差しの秋人。

おじさんは何か他の事も、いつもより早口で言っていたけど、私の耳には届かない。


「わかりました」


電話を切ると、携帯を握り締めたまま目をギュッと瞑る。

アキが急変…?
植物状態になってから容態に変化なんて今まで一度もなかったのに。

不安が押し寄せる。
ヤダ…ヤダよ、アキ。
アキがいなくなっちゃうなんて、ヤダよ…


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