豹変彼氏~ドラマティックに愛されて~
「はい」
光恵が玄関の扉を開けた。
彼女は室内の暖かな光に照らされて、まるで満月のように神々しい。お風呂上がりなのか髪がしっとりと濡れ、頬がピンクに染まっている。眼鏡をかけたその奥の瞳は、孝志の姿に心底驚いているようだ。
「やあ」
孝志は胸の鼓動を隠すように、おだやかに話しかけた。
とたんに光恵の顔が曇る。
あ、マジで嫌がってる。
すごい胸がズキズキするなあ……。
いや、めげるな。
頑張れ、俺!
「入っていい?」
「なんで来たの?」
「話は部屋で。俺の姿、誰かに見られてもいい訳?」
拒否オーラ満載の光恵にいらっとして、つい脅すようなことを言ってしまった。光恵はしぶしぶ「どうぞ」と孝志を部屋に招き入れた。
光恵の部屋の匂い。
なつかしくて、愛しい。
孝志の顔に、自然と笑みが浮かんだ。
「部屋、変わらないね」
「まあね」
怒りを滲ませた光恵の声に、少々ひるんだ。
謝るんだ。
すぐに!