豹変彼氏~ドラマティックに愛されて~


授業が終わり、夜の九時半。
塾のビルを出ると、道路に止まった 白いセダンからクラクションが鳴った。


「ミツこっち」
窓が開いて、眼鏡をかけた孝志が顔を出す。


BMW!
ウソ!


光恵は信じられない気持ちのまま、助手席の扉を開け座った。


「お疲れさま」
孝志がエンジンをかける。


革張りのシートの香りが、車内中に充満している。横を見ると、孝志がハンドルを握っている。


「……免許、持ってたんだ……」
光恵が言うと


「前から持ってるよ。でも車持ってなかっただけ」と答える。


高級車は滑らかに道路を走る。光恵はなんだか場違いなような気持ちで、落ち着かない。


隣を見ると、男らしい表情でハンドルに手をかける孝志。


眼鏡……。
ヤバイ、眼鏡男子。
知らなかった、わたし、眼鏡男子に弱いんだ。


ちらっと孝志が光恵を見てから、優しく微笑む。
光恵の顔が熱くなった。

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