豹変彼氏~ドラマティックに愛されて~
光恵は先ほど孝志にキスされたことを思い出した。
とたんに心臓がばくばくし始める。
あんなへたっぴキスで、こんなに顔が熱くなってちゃ、この先がヤバい。
「わたしに触ったら、追い出すって言ったでしょ!」
「本当にはしないって」
「あたりまえだっつーの。馬鹿じゃないの?」
光恵は孝志の腕から必死に逃れた。「他の誰かと練習しなさい!!!」
そう言うと、孝志はしょぼんとうなだれた。
「誰と? 誰と?」
孝志はぶつぶつと言っている。
そのとき「ピンポーン」とチャイムが鳴る音がした。
助かった。
光恵はほっと息をついて、乱れた髪を整える。
「はーい」
光恵が玄関を開けると、
「こんばんわ!」
新人の野島輝が立っていた。