secret act Ⅰ



「はい。ちょっとゴメンねー。若もそこどいて。」

1人の女性が入口で立ち尽くしている皆を掻き分け入ってきた。


翔貴さんは素直に場所を譲りそこにその人は座り「私は篠 直美(シノ ナオミ)医者よ。少し質問いいかしら?」と笑った。


黙ったまま頷く。


「ここにいる人達、わからないの?」

『.....はい』

「そう...自分の名前は?」

『前川裕美です。』

「両親は?」

『両親はもう亡くなって.....今はおじ夫婦に...』

「両親の亡くなった原因は?」

本当の原因を思い出した私はドキッとしたけど

『.....交通事故で...』

顔には出さずに言った。



「...........Secret act.....は知ってる?」

『私の事ですよね?勝手にそう呼ばれてるみたいですけど.....』


「..........そうね......最後にもう1度聞くけど.....本当にわからないのね?」




皆が固唾をのんで私たちのやり取りを聞いていた。



篠さんは嘘に気づいているのかもしれない。
見透かしているような目で私を見て聞く。
今の質問の答えにおかしいところがあっただろうか...





それでも私は
『わかりません』そう答えるしかない。


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